Dr佐野の独り言
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2006年2月1日(水) SSRIの効果と副作用
最近強迫神経症にも適応病名は広がった。以前より海外ではかなりの病気に投薬可能であったので、日本でも今後も適応病名は増えていくはずである。だからこそ、その優れた効果とともに、その副作用も知っておいてもらいたい。先に書いた副作用のほかにもいろいろな症状がある。それを知らずに、体調の悪いのは何かの身体疾患と思い、あちこちの病院でいろいろ検査を受ける人がかなりいるのは確かである。投薬している医師のなかにも、このような副作用を知らずに投薬していることがある。そしてこのような副作用の治療方法を知らない場合もある。悪性症候群ならCPKが上昇することによりわかるのだが、セロトニン症候群やもっと軽い副作用では検査上異常が出てこないのである。このような場合、診察時の精神症状とともに身体症状を良く観察していくことが大切になってくる。
2006年2月1日(水) 数例の悪性症候群(1)
精神科の医局時代、精神症状ばかりでなく、身体症状(神経症状など)も診なさいと教授に良く叱られたことを思い出す。その後世田谷区にある烏山病院での研修はかなりきつかったが、いい経験になっている。都立松沢病院、墨東病院、梅が丘病院で東京都内で精神鑑定を行い、入院が必要な精神障害者の受け皿、当番病院になっていた。こんなことを書いたらまずいのかもしれないが、コントミンやレボメプロマジンを最高でグラム単位で投薬したことがあった。ハロペリドールは最高量で60ミリ使ったことがある。いまではこんなには使っていないとは思う。これだけの量を使っていたにもかかわらず、得に悪性症候群などの副作用は起こしていなかった。数例の悪性症候群を経験したのは、とある田舎の病院に数ヶ月間働いた時であった。
2006年2月2日(木) 数例の悪性症候群(2)
そこの病院で数ヶ月間の間に4〜5例もの悪性症候群を経験したのである。そこの病院では特に驚くほどの薬の量を使っていたわけではなかった。元来精神症状が重ければそれにみあう抗精神病薬を投薬するが、精神状態の改善とともに薬の量は減らすものである。そこの病院ではそれがなされておらず、精神状態の悪いときに投薬された薬の量がずうっと投薬されっぱなしであったことが、悪性症候群を引き起こしたものであると考えられる。悪性症候群もセロトニン症候群も、これらの副作用を持つ薬を投薬する場合には、前にも言ったように精神状態とともに身体症状にもかならず気を配ることが大切なのであると考える。
2006年2月3日(金) 最近のメンタルクリニックや心療内科
最近メンタルクリニックや心療内科が増えてきている。それだけストレスの多い社会になって来ているのだろう。当院は開院してもうすぐ4年になる。その間に本当のセロトニン症候群を呈したのは1症例だった。SSRI投薬2日めには意識障害を起こしたが、無事治療した。どんな薬にも副作用はかならずある。疑問なのは抗精神病薬よりSSRIの副作用、錐体外路系やそのほかの副作用が多いように思われる。錐体外路系の副作用には、抗パーキンソン薬を投与するが、まれにこの抗パーキンソン薬で意識障害を起こすひともいる。まずここで言いたいことは、この20年、いやそれ以上の期間において、ほとんど治療方法、使っている薬などあまり変わっていないのである。であるから精神科の臨床経験豊富な医師に診てもらうことが非常に大切だと考える。