Dr佐野の独り言

最新7回分

[バックナンバー] [目次] [トップ]

2006年8月2日(水) 精神科、心療内科で使われる薬について

大雑把に分けてみると、抗精神病薬、抗うつ薬、抗不安薬、睡眠薬、感情調整薬などである。抗精神病薬も抗不安薬も安定剤と呼ばれるが、一般的に安定剤と言われて使われているのは抗不安薬である。抗精神病薬は、幻覚や妄想のある病気や過度の興奮を抑える作用をもっている。抗不安薬は、不安、イライラ、緊張などの症状をとるために使われる。抗うつ薬は気分の沈んだ、やる気がない、意欲低下の状態に使われる。感情調整薬とは、元来抗てんかん薬として使われていたものであるが、この10年位前より、感情を安定化させるのにも効果があると言うことで、使われだしたものである。睡眠剤は一般的にはベンゾジアゼピン系の薬物、すなわち抗不安薬と同じ仲間の薬が使われている。さらに詳しい説明は次回に回す。

2006年5月25日(木) 出身大学の教授

このたび私の出身大学の精神科の教授が定年で退官することになっている。そして次期教授選に、同級生の・・先生が立候補するらしい。・・先生遠くから応援しています。でも・・先生には学問ではかなわないと思いますが、患者さんの症状を軽減する、あるいは治すということに関しては負けませんよ・・・。・・先生がめでたく教授になったらお祝い持って遊びに行きますよ。ぜひ頑張ってください。

2006年5月3日(水) 早半年

もう6ヶ月にもなろうとしているのに、服用中止した薬の副作用がまだトレナイ人がいる。なんと強くて、厄介な副作用なのだろうか・・・。薬自体は1週間で体内から排出されるはずなのに・・・。ところでその副作用のために、海外ではすでに使用中止になった国もあると聞いたが・・・。

2006年3月19日(日) 精神保健福祉法

精神科には精神保健福祉法というものがある。精神保健指定医はこの法律に沿って仕事をしている。その中に麻薬および向精神薬取締り法と言うのがある。精神科をやっているとよく強い薬や劇薬などを使うことが多いので、非常に注意を払って取り扱っているが、その薬の種類を調べてみると、一般的に使われている安定剤から、本当の麻薬に近いものまである。しかし抗うつ剤や、最近出た薬などはどうも入っていないようなのである。いまや普通の内科でも安定剤、睡眠剤さらに抗うつ剤は処方されている。この薬に関する法律は昭和28年に出来て、数年前に改正された。この法律はどのような観点で薬を分類しているのか理解しにくい。

2006年2月3日(金) 最近のメンタルクリニックや心療内科

最近メンタルクリニックや心療内科が増えてきている。それだけストレスの多い社会になって来ているのだろう。当院は開院してもうすぐ4年になる。その間に本当のセロトニン症候群を呈したのは1症例だった。SSRI投薬2日めには意識障害を起こしたが、無事治療した。どんな薬にも副作用はかならずある。疑問なのは抗精神病薬よりSSRIの副作用、錐体外路系やそのほかの副作用が多いように思われる。錐体外路系の副作用には、抗パーキンソン薬を投与するが、まれにこの抗パーキンソン薬で意識障害を起こすひともいる。まずここで言いたいことは、この20年、いやそれ以上の期間において、ほとんど治療方法、使っている薬などあまり変わっていないのである。であるから精神科の臨床経験豊富な医師に診てもらうことが非常に大切だと考える。

2006年2月2日(木) 数例の悪性症候群(2)

そこの病院で数ヶ月間の間に4〜5例もの悪性症候群を経験したのである。そこの病院では特に驚くほどの薬の量を使っていたわけではなかった。元来精神症状が重ければそれにみあう抗精神病薬を投薬するが、精神状態の改善とともに薬の量は減らすものである。そこの病院ではそれがなされておらず、精神状態の悪いときに投薬された薬の量がずうっと投薬されっぱなしであったことが、悪性症候群を引き起こしたものであると考えられる。悪性症候群もセロトニン症候群も、これらの副作用を持つ薬を投薬する場合には、前にも言ったように精神状態とともに身体症状にもかならず気を配ることが大切なのであると考える。

2006年2月1日(水) 数例の悪性症候群(1)

精神科の医局時代、精神症状ばかりでなく、身体症状(神経症状など)も診なさいと教授に良く叱られたことを思い出す。その後世田谷区にある烏山病院での研修はかなりきつかったが、いい経験になっている。都立松沢病院、墨東病院、梅が丘病院で東京都内で精神鑑定を行い、入院が必要な精神障害者の受け皿、当番病院になっていた。こんなことを書いたらまずいのかもしれないが、コントミンやレボメプロマジンを最高でグラム単位で投薬したことがあった。ハロペリドールは最高量で60ミリ使ったことがある。いまではこんなには使っていないとは思う。これだけの量を使っていたにもかかわらず、得に悪性症候群などの副作用は起こしていなかった。数例の悪性症候群を経験したのは、とある田舎の病院に数ヶ月間働いた時であった。

[バックナンバー] [目次] [トップ]

Akiary v.0.61