ここでは、掲示板に書き込まれた内容から、多いと思われる疾病の説明について紹介いたします

精神分裂病(統合失調症) 外傷後ストレス障害(PTSD) 解離性(転換性)障害
対人恐怖(社会恐怖) 全般性不安障害 うつ病について パニック障害について

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精神分裂病(統合失調症)
〜schizophrenia〜
 この疾病は19世紀には早発性痴呆と呼ばれていましたが、20世紀になり精神分裂病と言われる様になりました。出現頻度は一般人口中の約1%が罹患すると言われています。発病年齢は20歳前後に集中しています。遺伝素因が関係している事、さらに脳内の神経伝達物質、特にドーパミンを中心とした脳内伝達物質の異常等が有力な成因と考えられています。
<症状としては・・・>
1、 感情障害:対人関係において自然な感情の交流が出来ず、心と心が触れ合わない。生き生きした感情を示さずに平板化し周囲に対する関心に乏しくなる。不自然な感情の動きを示し、異常な興奮、緊張を見せたりする。
2、 思考障害:思考のまとまりが悪くなる。進むと思考滅裂になる。周囲の世界が何となく異様に思え、不気味に感じる。周囲の出来事が自分に関係がある、何かを暗示している様な不安な感じがある。人々の話し声が、自分を非難している等である。更に誤った、対象の無い確信、すなわち様々な妄想が出現する。
3、 意欲・行動の障害:意欲・自発性が低下する。更に自閉的となり、無為な生活を送る様になる。
4、 自我意識の異常:自分自身を認識する意識の障害で、自分が何かをするという能動性が失われる。更に非現実感・自分という実感の無さ・誰かに操られていると感じる・他人の考えが自分の頭に入って来る・自分の考えを抜き取られる・自分の考えが周囲に知れ渡っている・大切な事が知られてしまう・・・と言うものである。
5、 幻覚:主として幻聴が多く、他人の声で聞こえて来る・命令・悪口・批判・脅迫等である。
 <病型としては・・・>
1、 破瓜型:発症は緩徐であり、潜行性で自発性欠如や無関心・感情の平板化が徐々に進む形である。
2、 緊張型:急性に発症し、意欲・行動面の異常からなる緊張病症候群を呈すものである。
3、 妄想型:顕著な妄想や幻聴が存在し、呈正不能である。次第に妄想は発展し、構築化される。
 
*一般的には1、2、3、の順で予後不良です。
外傷後ストレス障害(PTSD)
〜Post-traumatic stress Disorder〜
 極度なストレスが負荷された後すぐに発現し、数日で消退していく場合を「急性ストレス反応」といい、直後からしばらくして発現するものを外傷後ストレス障害としており、極めて長期に症状が継続するものです。
 ストレッサー(心的外傷をもたらす出来事)通常の人が体験する範囲の事を遥かに超えた、遭遇した人のほとんど誰にでも重大な苦悩を引き起こす様な体験(ストレッサー)が先行している事が前提にあります。
 通常は、自然災害(地震・洪水・火山爆発・台風等)、人災(重大な自動車事故・飛行機事故・大火事・工場や炭鉱の爆発・火災・原発事故等)があり、戦時下であると戦闘や爆撃にさらされるといった事です。個人的には、強姦や暴行・犯罪の犠牲者といったものです。
 特徴的症状は、まずその外傷的な出来事や体験の記憶がまざまざと再現して来るフラッシュバック現象で、繰り返し思い出したり、夢に見たり、悪夢にうなされたり、何か引き金的な刺激があるとあたかもそれがまた起こったかの様に突如感じたり行動したりするものです。次には、周囲への反応性の麻痺や関わり合いの低下で、興味や関心の減弱等です。
また過剰な警戒心・睡眠障害・易刺激性といった心理的な覚醒状態も現れます。また逆に記憶力の障害または集中困難・外傷的な出来事を思い出させる様な状況からの恐怖症的回避及び外傷的な出来事と似た状況にさらされる事による症状の増悪等です。
 代表的な症状は、抑うつ・落ち着きの無さ・刺激性・感情の爆発・非暴力的な衝動行為・情緒不安定・自律神経系の不安定性等です。
解離性(転換性)障害
〜dissociative(conversion)disorders〜
 従来の分類ではヒステリーに該当し、人格の統合性の失われる解離型と随意運動の異常や知覚の障害として現れる転換型に分けられていたが、最近では両者を区別せずに解離性(転換性)障害としています。
 元来ヒステリーには、疾患への逃避という機制があり、「病気」になれば心的葛藤に悩まずにすみ、心的安定が得られます。
 さらに「病気」になったことで周囲からの同情・看護などが得られるという疾病利得を特徴とするもので、生活上困難な事態に直面した時にみられることが多いです。
 しばしばみられる性格特徴としては、情緒的に豊かであるが、感情の変動が激しく、自己中心的で顕示欲が強い、被暗示性が高いなどがあげられます。
 解離性障害には、解離性健忘、解離性遁走、解離性昏迷、トランスおよび憑依状態、せん妄、もうろう、失神、離人性障害、解離性同一性障害(多重人格)、ガンザー症候群(偽痴呆)などがあります。
 転換性障害としては、四肢の麻痺、失調、失立、失歩、失声、ケイレン、随意運動障害、痛覚脱失ないし鈍麻、聴力障害、視野狭窄、盲、胸骨痛などの知覚障害を中心とするものがあります。
 いずれにせよ、身体の器質性疾患を除外し、他の精神疾患との鑑別も重要です。
対人恐怖(社会恐怖)
〜anthropophobia〜
 人は、人間の集団である社会で生活しています。自分の存在がおびやかされる時、大きな恐怖を感じます。人は社会の一員であるから、それにふさわしい言動・態度を取ろうとするあまりに緊張し、逆に対人関係で失敗し、内心赤面の思いに駆られる事は良くあります。その思いがこうじて人間関係で絶えず戸惑い、緊張し、対人接触が苦痛になる状態を対人恐怖といいます。
 病像は多彩ですが、対人緊張・赤面恐怖・表情恐怖・視線恐怖が代表的な例です。
 さらに、その他の対人恐怖の対象として、会食恐怖、公衆便所を使えない排尿困難恐怖、人前で字が書けなくなる書字恐怖、人前で上手く話せない吃音(きつおん)恐怖等があります。
 対人恐怖の人は、恐怖対象をなるべく回避しながら行動しているので、社会生活にかなりの制約・困難をきたしていると思われます。
 今回は、恐怖症の1つとして、対人恐怖を取り上げました。しかし、恐怖症には他に、外出・広場恐怖、疾病恐怖、さらに、高所・飛行機・エレベーター・電車・暗闇・学校・職場・尖端・昆虫・動物等に対する様々な恐怖症があります。
全般性不安障害
〜Generalized anxiety disorder〜
 一言で言うと、過度の不安症と言えます。
 以前までは、「パニック障害」とこの「全般性不安障害」を含めて「不安神経症」として取り扱っていたが、不安状態が急性か慢性かという事で区別されました。
 不安を生じる身体疾患、精神疾患は多い為、鑑別診断は重要です。
また、特に抑うつ症状が合併している事が多く、この場合は「混合性不安抑うつ障害」といいます。
不安の生じる範囲が全般的で、対象がはっきりせず、不安を制御する事が困難であり、社会生活に支障をきたすものです。
@ 心配(将来の事に関する過度の気がかり、イライラ感、集中困難等)
A 運動性緊張(落ち着けない、頭痛、手足の震え、身震い)
B 自律神経過活動(頭のふらつき、発汗、頻脈、呼吸促迫、心窩部[みぞおち]不快感、めまい感、口渇等)
C 刺激に弱い、驚き易い、疲れ易い、
上記の様な症状が持続的にあり、様々な不安を過敏に受け止め、深刻に悩んでしまうものです。
うつ病について 
〜DEPRESSION〜
 精神的・社会的ストレスに影響される事の多い病気です。
 最近では、軽症・中等症・重症に分けられますが、うつ病の診断に特別な検査法はなく、その診断は、臨床症状や経過を元に行われます。又、近頃の調査では、小児の様な低年齢層でもうつ病になる事が分かって来ました。
 今の日本の統計では、5〜7%位の人がうつ病になっており、未治療の人や他の病気と思われている人を含めますと、約15%の人がうつ病になっているのでは・・・と考えられています。WHOの統計では、人類を悩ませる疾患の第4位にランクされており、2020年までには全疾患の中でも2番目に多い病気になると予想されています。
 症状については、大きく分けて精神症状と身体症状に2分されます。
<精神症状>
 抑うつ気分、意欲の低下、注意集中困難、思考・行動制止、不安・焦燥、自己評価・自信の低下、将来に対する悲観的な見方、自責感・無価値感、自殺念慮・企図、罪業感、貧困感、被害感などです。

<身体症状>
 睡眠障害(熟眠障害・早朝覚醒・入眠困難)、食欲低下、体重減少、性欲低下、その他の自律神経症状(頭痛、動悸、めまい、肩凝り、口渇、便秘、下痢、腹痛等)が認められます。
 身体症状が前面に出る為、内科等他の科で診察を受ける人も多く見られる様です。
うつ病の場合も、軽症のうちに適切な治療を受ける方が早く治ると思われます。
パニック障害について
〜パニックディスオーダー:PD〜
以前までは「不安神経症」という病気として扱われていましたが、最近独立した診断単位として分類されるようになりました。PDは女性に多く、小児から高齢者まであらゆる年齢層に見られます。
PDの症状は、突然不安や恐怖に襲われ、動悸・呼吸困難・めまい・発汗・吐き気・しびれ感などの身体症状が出現するものです。
これらの症状は、特別のストレス状況下で起きるものではなく、予期出来るものでもありません。
ただ、環境の影響は強く、電車の中・エレベーターの中・会議中・車の運転中・人ごみの中などで起き易いものです。困った事に、PDの発作は繰り返される事が多く、患者は「また発作を起こすのではないか?」と心配し、予期不安を生じ、外出を避けるようになってしまったり、人と会うのを避けるようになったりしているうちに、二次的にうつ状態になる事もあります。
治療としては、精神療法及び薬物療法が有効ですが、短期間の服用では再発が多く、年単位となる事が多いようです。
PDの発作が繰り返され、内科でi異常なしと言われた時には早めに心療内科や精神科を受診する事が大切です。